ひと昔前だと、専業主婦の妻に家のことはすべて任せて、夫は残業の毎日…、という家庭はよく聞いていたと思います。
しかし現在では、専業主婦世帯の664万世態に対し、共働き世帯は1129万世帯と、約2倍にもなっています。(2016年)
<データ参照:平成29年版厚生労働白書(厚生労働省)より>
このように、共働きが当たり前になった現代でも、「家事は女性がするもの」と決めつけている男性が多いのは確かなようです。
しかし共働きの場合、夫も妻と一緒に家事分担して行えば、スムーズに家事がこなせるだけでなく、夫婦関係においても円満な関係が築けますので、家事分担はとても大切です。
今回の記事では、家事を分担するコツをご紹介したいと思います。
家事の種類は?
家事を分担する前に確認しておきたいのが、家事にはどんな種類があるのか?ということです。
日々行う家事を大きく分類すると、「料理」「掃除」「洗濯」に分けることができます。
ただそれぞれにはもっと細かい作業がありますので、その細かい作業をどちらが分担するかを決めることが必要です。
「料理」を細かくすると、
- 献立を考える
- 買い物
- 料理
- 食事の片づけ
- 食器洗い
「掃除」を細かくすると、
- ゴミを集めてゴミ出し
- 掃除機がけ
- お風呂掃除
- トイレ掃除
「洗濯」を細かくすると、
- 洗濯機をまわす
- 洗濯ものを干す
- 洗濯ものを取り込んでたたむ
- たたんだ洗濯ものをしまう
- アイロン掛け
その他にも、もしお子さんがいれば、おむつ替え・保育園の準備・子どものお迎えなどが含まれますが、今回は上記3つの項目に絞りたいと思います。
家事分担の実態
パナソニックが実施した「家事の時短」に関する意識・実態調査の報告記事が出ていました。(2019年5月)
調査対象は共働きの20~40代既婚男性1,522名を対象にインターネットで調査したもの。
その報告の中では、家事の分担は63%が「分担できている」としているものの、男性が行っている家事内容は、「ゴミ捨て」「食事の片づけ・食器洗い」「洗濯」が上位を占めていました。
一方、女性は「料理」「食事の準備(配膳)」「洗濯ものを取り込む・たたむ」が上位となり、手間のかかる家事は女性が担当し、簡単な家事を男性が担当していることが多いことが浮き彫りになりました。
家事分担のルールを決めるポイント
得意不得意を考慮する
家事の分担を決める際に、それぞれの得意不得意分野を考慮に入れて決めることができます。
例えば、不得意な料理を夫が担当しても時間がかかるばかりでなく、ストレスになって長続きしません。
ですから、得意なことをどちらがメインで担当するのかを大まかに決めておきます。
ただ不得意な分野は全く行わないというのでは負担が偏ってしまいますので、数回に1回は不得意な分野も担当して、徐々に不得意な分野をなくしてゆくようにしましょう。
また、得意分野にはこだわりを持つ人がいますので、例えば、掃除の仕方にこだわりがあるなら、そちらが担当するのが良いかもしれません。
夫婦の仕事の時間帯を考慮する
さらに、お互いの仕事の内容や時間帯によって、担当する家事に大きく左右されます。
朝早く出る方がゴミ出しを担当したり、早く帰宅できる方が買い物をして夕食を作るなどできます。
掃除などはどの時間帯でもできますので、どちらか一方に偏らないように「調整のための家事」として担当を決めることができます。
家事の中でも最も時間と手間がかかるのが「料理」なので、もし夫が料理が苦手なのであれば、後片付けや食器洗いなどは夫が担当するようにすれば、妻の負担が軽くなるでしょう。
中には、食材を切ったり料理中に出た洗い物は夫が担当して、妻は調理を担当するという役割分担にしている夫婦もいます。

まとめ
家事はどちらか一方に負担が偏ると、やがて不平不満が募ってくるものです。
それが原因で離婚する夫婦もいるのも事実です。
ですから、円満な夫婦生活を送るためにも、お互いのことを思いやり、居心地のよい場所を築いてゆきましょう。
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